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基本理念PRINCIPLES

私たちマルハチは 新製品・新技術を開発する

二代目社長 阿部武廣(運転席)

開発とは、研究をすすめて実用化すること。
研究とは、物事をよく調査し、考え抜き、きわめることです。
マルハチは研究開発をすべての部門の最優先してきました。

昭和35年、マルハチ味噌醤油醸造株式会社の名のとおり、味噌醤油しかつくっていなかった頃、二代目の社長は新分野進出の商品開発に取り組んでいました。当時は研究設備もなく、全くの手探り状態。
味噌漬・からし漬と商品化していきましが、初めは技術の未熟さから膨張・液漏れ・変色などが原因で返品が非常に多くありました。しかし、それにもめげず、こつこつと地道に研究を続け、たった2年間で本業の味噌醤油の売上を追い越し、漬物メーカーとして歩み始めたのです。

昭和40年代に全盛を極めた沢庵が、昭和50年代には過剰生産の時代に入りました。時代は、沢庵などの古漬けから浅漬けへの兆しが現れていたため、二代目社長の武廣氏が全精力を傾けた沢庵は新規参入が相次ぎ競争は激化、売上の60%を沢庵に頼っていたマルハチは大きな打撃を受け、2年続けて赤字決算となってしまいました。
そして昭和52年、武廣氏が急死し、赤字のまま引き継がなければならなかった新経営陣は考えて考えて考え抜いた結果、

この2つを柱に新製品開発を始めました。
メーカーとして新製品の開発力がなければ将来はない。これは、メーカーとしての基本です。

マルハチの新製品の開発力

温海にしかない「あつみかぶ」を素材にした「雪ん娘」、野菜が新鮮でおいしい「あさづけ」の開発に取り組みました。
新製品「雪ん娘」は初年度はほとんど売れず、赤字会社にズシッと重い負担となって圧し掛かりました。そして「あさづけ」も、「これからはこういう、野菜の色彩・風味が香るつけものが喜ばれ、売れる」と信じて取り組んだのだが、返品ばかりでさっぱり売れない……業界の先輩方からは「そんなあさづけなんかやってると、ホントに会社を潰してしまうよ」という忠告まで。
しかしマルハチに、もう後戻りはできない。生き残れる道はただひとつ、新製品の開発を成功させるほか無かったのです。厳しい状況が続きましたが決してあきらめることはありません。「絶対に成功するんだ、無駄にするものか」そう決心して、全力で研究開発に取り組みました。製品の魅力を追求し、引き出し、欠点を徐々にクリアしていったのです。

昭和55年、「雪ん娘」は発売3年目にしてようやく売れ始め、5年目頃から大ヒット商品となりました。
業界から注目を浴び、「雪ん娘神話」が生まれたほど。「雪ん娘」は売れてもなお研究が続けられ、現在もあつみかぶ製品のトップを維持しています。

雪ん娘(左) 若もぎ小茄子(右)

研究開発陣は、その後も独創的な「りんご茄子」を世に送り出し、あさ漬に酢を使うことを提案し、さらに定着させるまでに至りました。そして返品ばかりだった「あさづけ」は、10数年後には業界の主流となったのです。
研究開発はさらに続けられ、力を増していったことで、「まるっこ」という丸茄子の漬物は常識破りの製品開発も可能にしました。「まるっこ」は、茄子製品において圧倒的な強さを業界にアピールし、これもまた業界をリード、新しい流れをつくる結果となりました。現在では、日本一売れているなす漬「若もぎ小茄子」にこの技術が受け継がれています。

熱心な研究による、新しい技術の開発

「雪ん娘」「りんご茄子」「まるっこ」などの新製品開発は、明らかに他メーカーの製品とは違い、独創的で優秀である。その違いを決定づけたものはなにか、それは熱心な研究による、新しい技術の開発です。

野菜のもつ色素を制御する技術。原料となる野菜の栽培技術。不安定な農産物を安定して調達するため、必要量の大部分を農家一軒一軒と契約して栽培するシステムの開発、協力会社と連携するシステムの開発。売れる商品として形作る技術。このほか、製造工程の見直し、新製造技術の取り入れ、コストダウンのための技術開発、生産性アップ、効率化のためのシステム開発。ひいては、受注発送のコンピューターシステムの開発。営業面では、販売促進の技術。

新しい製品・新しい技術

このように「新製品・新技術を開発する」とは、新製品の開発ばかりでなく、新しい技術の開発、マルハチ全体を支える新しいシステムすべてを含んで開発することを意味しています。

総合して開発力が発揮されるとき、マルハチ独自の新製品・新技術開発になり、最高の力が生まれ、進歩を促すのです。そして、メーカーであるマルハチは、新しい製品・新しい技術を実現することに喜びを見いだし、つねに、おいしく、安全で価値のある製品を、お客様に提供し続けます。

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