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開発ストーリー 若もぎ小茄子DEVELOPMENT STORY

【第一章】20年連続売上日本一の茄子漬秘話

漬け液の透明化に成功

お漬物の定番である茄子漬。その茄子漬の中でもマルハチの「若もぎ小茄子」は「20年連続売上日本一」(2021年現在)の実績を誇り、日本一の実績を今もなお更新し続けている。

マルハチ自慢のロングセラー商品「若もぎ小茄子」開発の秘話である。

【第二章】やわらかさ、美しさにこだわり選び抜いた茄子

漬け液の透明化に成功

「若もぎ小茄子」は読んで字のごとく、若いうちに収穫した小茄子。

本来、もっと大きくなる茄子をまだ若くて小さいうちに収穫する。若もぎした小茄子は、皮が薄く種もなく肉質は緻密だ。浅漬にすることで若もぎのやわらかな食感と茄子の甘みが口中に広がる。

開発は品種選びから始まった。絞り込まれた数十種類の茄子品種からさらに3種類に厳選。皮のやわらかさ、緻密な肉質そして何よりも茄子紺とヘタ下の白さを重要視した。見た目の美しさがもっとも重要と考えたからだ。

【第三章】開発のルーツ ~光り輝く小茄子、不屈のチャレンジ精神~

若もぎ小茄子開発のルーツは2つある。

ひとつは私の幼少期(会長阿部武敏5、6歳頃)の体験にある。私の祖父は畑に民田茄子を植えていた。今でいう家庭菜園である。7月下旬、収穫時期になると祖父は茄子もぎに必ず私を連れて行った。早朝、朝露に濡れた小さな民田茄子は朝日を受けキラキラ宝石のように輝いていた。これが私にとって強烈な印象として脳裏に刻まれ、後々まで商品開発に影響を与えた。

もう1つは「りんご茄子」のヒットがあった。(「りんご茄子」大ヒット、夢の新工場ストーリー参照)「りんご茄子」は茄子漬けの伝統的な漬け方(塩とミョウバン)のため、漬け液が濃い紺色になる。袋詰めをすると中に何がどのくらい入っているのか全くわからない。あるとき懇意にしているお客様からこんなことを言われた。「せっかくこんなに美味しい茄子が入っているのだから中が見えるようにしたほうがいい!」と。私は心の中でつぶやいた。「無理だ。茄子を漬けると紺色になるのが当たり前。無色透明なんてありえない。」時が流れ、ある日、ふとお客様が言われた「中が見えるように」という言葉が浮かんだ。常々「マルハチは開発型メーカーだ!」と公言しているにもかかわらずチャレンジしていない。「お客様の要望に応えるのがマルハチだ!よし、透明化に取り組もう!」しかし、一朝一夕にはできない。1年たっても液は透明にならない。2年目も進展なし。3年目、研究開発部の佐藤課長を陣頭にマルハチの研究開発の総力を上げて新技術開発に取り組んだ。

【第四章】業界初の新技術開発「透明液」に成功

漬け液の透明化に成功

1993年7月、やっとできた。完璧とは言えないがほぼ透明液に辿り着いた。

新技術を用いたこの画期的な新商品を新たなブランドに創り上げた。従来の「りんご茄子」の茄子を使うのではなく、幼少期に鮮烈に体験した民田茄子のイメージを新商品で具現化した。新商品のブランドはその名を「まるっこ」として発売した。「まるっこ」は「りんご茄子」に変わる新世代の茄子浅漬けとして爆発的に売れ、業界初の「透明液」新技術として驚きとともに好評を博した。

7年後、さらに良い茄子の品種を発見した。試験販売の結果「まるっこ」よりも大好評となった。これが「若もぎ小茄子」である。

【第五章】20年連続売上日本一、画期的な新商品「若もぎ小茄子カップ」

漬け液の透明化に成功

2002年には、漬物のオリンピックとも称される4年に一度開催の第10回山形県漬物展示品評会において「若もぎ小茄子」が東北農政局長賞受賞、「まるっこ」が山形県知事賞受賞と、それぞれ金賞となる栄誉ある賞を受賞した。「若もぎ小茄子」は、発売開始から20年連続茄子漬売上日本一を今もなお更新し続けている。

2021年4月に発売した新商品「若もぎ小茄子カップ」は、20年間の技術開発と、研究室スタッフのたゆまぬ努力が詰め込まれた渾身の一品。新たにカップ形態を採用。不可能とされていた賞味期限延長を新技術によって可能にし、食品ロスを限りなくゼロに近づけた画期的な新商品である。

開発ストーリー

「あきらめない」「寝ても覚めてもの熱い思い」
それこそが私たちマルハチです。